はじまりは、小さな麺茶屋から
時は明治18年(1885)、初代二階堂文左衛門は「最高に美味しい麺をつくり、旅人に喜んでもらいたい」との想いから、仙台平野の大自然の広がる宮城県登米地方の一角に一軒の小さな麺茶屋を作りました。慣れない土地で独り努力を積み重ね、多くのお客様に支えられながら、美味しいうどんを追求し続けた文左衛門。手間ひまかけて丹念に作られた手延べうどんは、次第に村と村とを行きかう人々の間で評判となり、いつのまにか店は大きくなっていきました。
明治40年(1907)には乾麺の製造業を始めます。お客様が土地の小麦粉を持ち込み、それをうどんに仕立てる仕事です。当時、登米地域は米と同じように麦がたくさん植えられていたと言います。美味しい乾麺づくりは、その登米地域の土地と風土から始まったのです。