厳選素材 希少なハゼ出汁

松島の海を好んだハゼと伝統。

パチパチと炭火が跳ねる音とともに、香ばしく芳しい匂いが満ちてくる囲炉裏端。真っ赤な熾火の側には、串刺しの魚たちが小さな龍のように口を開け並べられます。宮城が誇る、焼きハゼづくりの光景です。

松島湾はハゼの宝庫であり、宮城人にとって身近な魚。個々の海は、美しく浮かぶ島々が自然の防波堤の役割を果たし、遠浅でいつも穏やか。ハゼが好む藻場と、柔らかい海底が一面に広がっているのです。

湾内に浮かぶ小舟から釣り糸を垂れる光景は、秋の風物詩。年中捕れるハゼですが、脂がのる秋から冬が旬とされます。釣り針を使わず、巻き付けた餌に食いつかせる「数珠釣り」の伝統漁法も受け継がれ、かつては一日に数百匹から千匹を釣り上げることもあったとか。

目を離すことのできない「燻し焼き」、最低一週間を要する「天日干し」と大変手間ひまのかかる「焼きハゼ」は類稀なる宮城の銘品です。

神々しく、昇り龍のごとく。

地元では刺身や天ぷらでも食べますが、冬の貴重な保存食として焼き干しにしていました。というのも焼きハゼで取る出汁は、ことのほか美味しかったからです。

一匹ずつ手作業で行われる焼きハゼづくり。水揚げしたハゼは新鮮なうちに串を打ち、炭火に背中からあてます。背側を先にするのは、尾を反らせて威勢のいい形にするため。火加減を調節しながら、丹念に飴色になるまで焼きます。これを冷ましてから稲わらで編み込み、一週間ほど干して完成。

厳しい形相で居並ぶ様子は、咆哮を上げながら雄々しく雲間から躍り出る昇り龍さながら。

 

 

 

二階堂製麺所の「ハゼ出汁」

本来ハゼ出汁は半日以上、水につけてから煮出す手間のかかるものです。

独特のハゼに味わいと炭火でじっくり燻した香ばしさを十二分に引き出しつつも、より味わいが深くなるように椎茸とかつおを少量合わせました。また、簡単に出汁がとれるように研究を重ね、出汁袋仕様に。

近年では宮城の焼きハゼは限られた数量しか出回らず、大変効果で貴重なものとなりました。

この機会にぜひ、宮城の伝統の出汁で、二階堂製麺所の手延べ麺をご賞味ください。

 

※ご提供は期間限定とさせていただき、ハゼの入荷次第、個数限定でのご案内となります。